●SFベルリンからのお客さま!ウチの裏山‘弘法山’から見た富士山。秦野市を望む。 【1】ベルリンから、お客さまがやってきた! もとはといえば、 リミンとスローフードベルリンの章子さんからの メールがきっかけでした。 「秦野にある普通の暮らしと、ローカルで伝統的な‘食’が見たい」 との、うれしいメールでした。 あれから2年、(苦節2年?笑) 紆余曲折もありました。 大きな東北大震災を筆頭に、私が病気で倒れたことも 我が家にとっては大事件でした。 そして‥とうとう実現します! 苦節2年、いま花開きます! 「二泊三日 秦野の食をめぐる旅」 スローフードベルリンは、東北大震災のとき 60万円ものカンパを募って日本を支援してくれました。 そのお礼の意味をこめて、スローフード秦野会員と 秦野の大勢の皆さんの協力があってこその実現でした。 リミンブログでは3回に渡って、 「ベルリンの皆さんの旅」の報告をお届けします。 それでは、始まり始まり~☆ 今回、日本の旅のスタートは、 章子さん(ベルリン在住)の実家がある福知山からでした。 関西方面の旅を終えて、いよいよ小田原に到着です。 新幹線まで出迎えたウチの彼とカケちゃんは、 湘南の海を眺めながら、一路、秦野を目指します。 待っていてくれたのは、出雲大社の宮司さん。 秦野の旅はここからスタートです。 茅の輪くぐり(ちのわくぐり)は 8の字に、三回くぐって穢れを祓う。 永遠の幸せを願う終わりのないメビウスの輪です。 出雲大社では、恒例のほおずき市が開催されていました。 宮司さんの案内で抹茶を飲んだり、青銅器展を見たり。 ちょうど、二階で七五三の着物が飾っていて、 ドイツの皆さんに「着物を着てみませんか?」と嬉しい声がけ。 ご夫婦のモデルで、急遽、着付け教室が始まりました。 テレながらも、嬉しそうなお顔をご覧ください。 そのあと、本殿に移動して、雅楽と巫女さんの舞い。 本殿前での記念撮影! そのあと、歓迎パーティ(石庄庵)が待っていますが‥ ちょっとその前に、会員の石井さんの蕎麦打ち体験教室! 師匠の打った蕎麦と生徒の皆さんの蕎麦が、パーティの テーブルに並びました。 蕎麦の違いは「スローフードすぎなみTOKYO」のアップで ご覧くださいね。 オカリナやサックス&アコーディオンの演奏や ベルリンのメンバーによる合唱も涌き上がり、 スローフードな幸せって、こういうことですよね。 おいしい食卓は人と人をつなぐ! 心のこもった音楽は世界をつなぐ! 風は地球を吹きぬけて、まわりまわって‥ スローフードな幸せを私たちに返してくれるでしょう。 【2】秦野の茶園でおもてなし♪ 秦野の旅の二日目です。 今日も暑くなりそうです。 「このバスで秦野を周ります‥湘南観光バス」 本日のイベント会場へ向かうその前に、 JAはだのに立ち寄りました。 「JAはだのでお勉強」 日本の農業とドイツの農業の簡単なお勉強。 さすがスローフードの皆さんです。 食べているだけでは無いんですね。 「お皿の中は大地とつながる」を垣間見るひとときでした。 「JAはだの・じばさんず」 講義のあとは「じばさんず」を見学。 ここは、朝採りの野菜コーナー、秦野特産物のさくら漬けや、 らっかせい、キャラブキなど農家の昔ながらの加工品が豊富です。 JA秦野のみなさん、 たいへんお世話になりました。 休日出勤までして頂き本当にありがとうございました。 お勉強のあとは、お待たせ致しました。 今日のイベント「わさびや茶園のスローな一日!」 今回の旅のハイライトです。 「緑茶工房・わさびや茶園のスローな一日」 秦野の農家の暮らしをご紹介いたします。 以前「わさびや茶園のスローな暮らし」でご紹介した、 スローフードの会員である山口さん家族総出による 農家のおもてなしです。 (餅つき大会+秦野の母ちゃんの味&新茶を味わう、清流の流しそうめん) 山口勇さんのお宅は、 茶&ワサビはもちろんのこと、お米、もち米、大豆、 小豆、野菜など畑で採れるものなら、ほとんど手作りしています。 (だから買ってくるものは、あまり無いそうです) 茶畑を眺めながら、農を基本にした生活の楽しさ、豊かさの 喜びを皆んなで共有することが、私たちスローフードの 大きな柱なんだと思います。 緑茶工房・わさびや茶園の茶畑で。(撮影:掛川正幸さん) 「オー!」と歓声をあげながら見学しているあいだに、 そろそろ餅つきが始まるようです。 山口家に代々伝わる?百年以上は経った臼と杵を使います。 グランママの合いの手はまだまだ現役! 「日×独・合同?餅つき大会」 (撮影:掛川正幸さん) お母さんの合いの手で。 餅つきは、こうじゃなくちゃ! 搗きたての餅は、餡コロモチにしました。 山口さんちのあずきです。 テーブルには、秦野のお母ちゃんの手作り料理が並びます。 ドイツの方も、ワサビをおろしたり、 みんなで作って、みんなで食べる、 幸せな風が流れていました。 山口さんの庭を流れているのは、丹沢からの伏流水。 秦野盆地湧水群は日本百選の水に選ばれています。 暑い日でしたので、わさび田の水音やせせらぎは、 なによりのご馳走! 「清流・流しそうめん」で、みんな大感激! 本日のクライマックスでした。 山口さん、ご家族の皆さん、ご親戚の皆さん 本当にありがとうございました。 今では失われつつある、 日本の里山の風景に囲まれた 普通の暮らしがここにある。 住んでいる人が、その土地を愛して、 その土地に関わっていることに楽しみや誇りをもっている。 四季の花々に囲まれて、水がおいしい秦野の暮らし。 富士山が見える街というのも大きな魅力。 この朝、この季節にはあまり姿を現さない富士山が 泊ったホテルの窓から見えたそうです。→★(スローフードすぎなみTOKYO) 皆さま、秦野には「欲しいモノはみんなある」ってホントでしょう! 【3】秦野・和の心づくし☆ 初めて泊った日本旅館‥元湯玉川館 ベルリンの皆さんが、日本に来て初めて泊った 畳のある日本旅館です。 浴衣に着替え、温泉に入る‥日本人なら誰でも ホッとする時間でしょう。 ベルリンの皆さんにとっては、どうかな~と 実はちょっと心配していました。 杞憂でした。 畳の匂いもお布団もとても気に入ってくれたようです。 ドイツ、日本にかかわらず、スローフードの皆さんは、 世界中、どこに行っても、何でも興味を持っている人たちです。 食べ物だけじゃなく、その国の文化を含むあらゆることに。 日本旅館に泊まった翌日、 秦野の旅も、いよいよラストの日になりました。 三日目は「和の心」で、おもてなししたいと思います。 宝蓮寺の本堂 秦野で一番、古いお寺さん。 大山(阿夫利神社)への登山道であった歴史を感じさせる場所です。 今日は、ここで座禅と茶道の体験をします。 宝蓮寺での座禅体験 座禅の体験、日本人の私達ですら あまりなじみがないという訳で、ウチの彼は6月と7月、 早朝座禅会に下見を兼ねて二回ほど行って来ました。 正式な座禅は、時間にして約一時間。 線香一本25分、(5分ほど)休憩を挟んで、もう一本の25分。 早朝座禅は、その後、「朝がゆ」が出るそうです。 ウチの彼は、その「朝がゆ」が楽しみだったみたい? ドイツの皆さんは、正座もあぐらも苦手のようで、 半分の(線香一本25分)をお願いしておきましたが、 辛そうなのを見かねてか、おまけしてくれたようです。 さて、このあとは、お抹茶を飲んで頂きます。 座禅も茶道も、正座で正しい姿勢が基本なので、 まだまだ、いばらの道は続きます?‥ あぐらや足を投げ出してもいいですよ、と 声をかけて下った茶道の先生方、お世話になりました。 半紙に取り分ける和菓子も想い出に残ることでしょう。 紫陽花の生菓子(撮影:ウルリッヒ・グライナーさん) 和のおもてなしを後にして‥ お別れの時間が近づきました。 送別のパーティは、スローフード秦野会員の藤田さんのお店です。 地元野菜でイタリアン‥クチーナ・ジータ (撮影:掛川正幸さん) 藤田さんは、秦野産の野菜にこだわりを持っています。 ときどき、ウチでリハビリ中の私のかわりに、 出張シェフしましょうか?と声をかけてくれる優しい人です。 藤田さんの心づくしの料理が並びました。 「和の旅」の最後はイタリアンというわけです。 和→洋へ、ドイツの皆さんから黒ビールの注文が。 秦野の店からバスで東京のホテルまでお送りします。 お名残り惜しいけれど、三日間あっという間でした。 楽しかった時間は、すぐ終わるような気がします。 スローフードベルリン×スローフード秦野 宝蓮寺にて。(撮影:掛川正幸さん) 秦野は、これといって観光地ではありませんが、 幸福感にあふれた、普通の暮らしがあります。 ベルリンの皆さんの心に残ってくれたら嬉しいです。 いつか、皆さんの暮らす街、ベルリンに行くのが 私たちの、希望になりました。 希望と友情をありがとう! 最後は、お店の方もまじえて‘蛍の光’の合唱でお見送り。 風は地球を吹きぬけて‥ スローフードの輪は、世界中につながっているんです。 みんな、みんな元気でいてね。また会いましょう! ダンケシェーン!! 【4】反響を呼んだ、ベルリンからのお客さま 秦野・わさびや茶園を見学するスローフードベルリンの皆さん 今回、つくづく実感しました。 北は東北から、南は沖縄まで、風は地球を吹き抜けて、 海を越えたスローフードのきずなの強さを。 コメントにもあったようにドイツは環境先進国です。 ライン川では、護岸を固めていたコンクリートをはがして 土に戻している。草が生え、牛が寝そべっている。 そこに都市がそのまま つながっているそうです。 日本も、森を壊し、海や川を汚染してきた自然に対して 謙虚に向き合い、これからの私たちの生き方そのものを 問わなくてはならないでしょう。 今回、スローフードベルリンの皆さんの 食を含めた異国の文化を真摯に学ぼうとする姿が、 関西地方、神奈川(秦野)&東京で反響を呼びました。 「秦野の【食】を訪ねて・・」は神奈川新聞にも取り上げられました。 ●神奈川新聞 2012.7.19 ●タウンニュース 2012.7.21 ●JAはだの 2012.7.26 ●日本農業新聞 2012.8.10 ●その他、日本の旅行に関して掲載された、新聞社とテレビのニュース 1)福知山 両丹日日新聞 http://www.ryoutan.co.jp/news/2012/07/10/005396.html 2)山陽新 聞の記事 http://www.kamomidori.co.jp/diary/20120718.jpg 3)ゆめ ネット、岡山のローカルテレビのニュースに。 (私は、Windows Media Playerで見ました) mms://stream1.kcv.ne.jp/yumenet/ny/2012/07/15-4.wmv 秦野市 田原ふるさと公園 (バックに霞んでいる富士山が‥) 【5】 「スローフードな風」を運びましょう♪ ●山口さんちで全員集合!(わさぴや茶園の玄関前で) 撮影:掛川正幸(SFすぎなみTOKYO) 先日の「ベルリンからのお客さま」7/16のイベントで、 わさびや茶園で撮った集合写真が 掛川さんから送られてきました。 海を越えたスローフードの共感の風‥ 今でも写真を見ると鮮やかに蘇えります。 ベルリン×秦野×東京と、それぞれ仕事も年齢も違っても、 美しい青い星・地球を守っていこうとする気持は同じです。 我が街を愛する気持ちも同じです。 スローフード運動は、イタリアのピエモンテ州にある Bra(ブラ)という小さな村から生れました。 小さな村から生まれた運動が、あっというまに世界中に広がって、 いまや世界で十万人以上の仲間たちの共感の輪となりました。 イタリア語のコン・ヴィーヴェレ(他者と共に生きる)から派生して、 だからスローフード協会の支部は「コンヴィヴィウム」と呼ばれています。 「共に食べる」ということは、「共に生きる」と同義語だから、 みんなで一緒にゆっくり生きていこうという訳です。 ゆっくり生きるその中で、みんなでスローな風を共有することが できたなら、それは、とても幸せなことだと思うのです。 おいしい時間を、みんなでワクワクしながら作りましょう! 人と人が顔を見合すコミュニケーションの楽しさを作りましょう! 遊び心に満ちている「スローフードな風」を運びましょう☆ 里山のスローな時間をご一緒に。 スローフード秦野であなたのご参加をお待ちしています。 ジャンル別一覧
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